『夕べの穏やかな海(Il mare calmo della sera)』

新しい年が始まりました。
2022年を生きていく前に、お話したいことがあります。

2021年12月1日に、私の大切な友人が不慮の事故でこの世を去りました。
友人の名前は、加藤和子さん。
加藤さんは、クラッシック、シャンソン、カンツォーネ、日本の唄…どんな歌でも心を込めて歌う、本当に素晴らしい歌手でした。
私は加藤さんのことを、マダムと呼んでいました。

初めてマダムと出会ったのは、2019年5月21日。マダムの経営するシャンソンのお店「ソワレ・ド・パリ」で、マダムの歌と私の絵本「ぼくは海になった」朗読のコラボをさせていただいた時でした。
マダムは『夕べの穏やかな海(Il mare calmo della sera)』という歌を歌いました。

マダムはこの歌に、東日本大震災で被災された方、亡くなった命に想いを込めて歌われました。

心を込めて大切に歌うマダムの歌に、私は涙が溢れて止まりませんでした。

2021年夏頃から、マダムと一緒に一つの作品を作ることになりました。
マダムの歌『夕べの穏やかな海』に、私の絵を重ねたものです。
マダムは出来上がった作品を観て、とても気に入っていました。
この作品を多くの人の元に届けようと、DVDを作ることになりました。

「DVDが出来上がったら、たくさんの人に観てもらいましょうね。
600人ぐらい入るところでコンサートを開いて、このDVDを流しましょう。
フランスの学生さんたちもDVDが欲しいと言っているから、たくさんプレゼントしましょうね…」

表紙の絵が描けて、やっとDVDが出来上がった時、マダムはこの世を去ってしまいました。

マダムは、この作品をYouTubeでも配信して、たくさんの人に見てもらうことを楽しみにしていました。
是非、観てください。

『夕べの穏やかな海(Il mare calmo della sera)』
歌 加藤和子
絵 うさ

少しでも多くの方に、マダムの素晴らしいこの歌を聴いてもらえたら嬉しいです。
そして少しでも多くの方にこの作品を届けられるように、皆さんのお知り合いの方にも伝えてもらえたら嬉しいです。

いつも地球の平和や弱い立場の命たちの幸せを願い、唄い続けていたマダム。
私はマダムからたくさんの大切なことを教えてもらいました。
もう会えないのは寂しいけれど、マダムが残した歌を聴くと、私の心の中にマダムがいるような気持ちになります。
マダムは歌の中に生きているんだと気づきました。
本当に凄い人だったんだと思いました。
私もそんな絵を残していきたいと思いました。
そしてマダムのように、どんなことに対しても、
丁寧に、誠実に、生きていきたいと思います。

うさ




✳︎こちらは、2021年2月に無料Live配信されたものです。
『加藤和子 Special Night 』
1時間の番組です。マダムの歌はもちろん、マダムの娘さんのSAKURAさん、ピアノやチェロの音色…こちらも本当に素晴らしいので、是非ご覧ください。

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【うさ公式ホームページ】 創作家 「災害で消えた小さな命展」主催。 「災害時ペット捜索・救助チームうーにゃん」、「劇団Sol.星の花」代表。 この3つの活動を通して、命の大切さや思いやる気持ちを伝えていきます。

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